夫婦別姓に関する論議については、国での審議が棚上げされたまま進展がみられません。通称使用が浸透したからという声もきかれますが、私の職場では未だに通称(旧姓)使用が認められません。国や自治体が進める男女共同参画の取り組みからもはずれているのではないかと思います。別姓での法律婚が認められないため、私たち夫婦は数年間事実婚でしたが、諸事情からやむなく婚姻届を提出し、私が改姓せざるを得ませんでした。私生活では旧姓を名乗っていますが、一日の大半を過ごす職場で旧姓が使えないのは苦痛以外の何ものでもありません。戸籍名で呼ばれたり、書類を書いたりする度にストレスがたまります。ペーパー離婚も考えていますが、夫に難色を示され悩んでいます。少子化で一人っ子同士の婚姻、晩婚化で生活や仕事のキャリアを重ねた者同士の婚姻が増えています。どちらかが改姓しなければならないために、本来幸せ一杯であるはずの時期に多くの人が悩みを抱えています。全ての人が婚姻にあたり悩まなくてよいように、強制的にどちらかの氏を選択させられる今の制度の改正を望みます。別姓は決して家族崩壊をもたらすものではなく、一人ひとりがストレスを抱えず暮らしやすくなることで、大切な家族の絆を強くするものと信じています。
【山口県在住 30代 女性の方より 】