選択的夫婦別姓は基本的人権-「個」のアイデンティティ守る重要性
夫婦同姓であれば、夫であれ妻であれ、必ず一方は改姓しなければならず、他方は自らのアイデンティティを失う可能性がある。夫婦として同姓を名乗ることが自らのアイデンティティにつながると考える場合は、夫婦同姓でも特に支障はない。だが、自己のアイデンティティを守ることで配偶者のアイデンティティを損なうことになれば、夫婦が相互の人権侵害をすることになりはしないだろうか。夫婦のいずれか、もしくは双方がアイデンティティを喪失しないためには、一人ひとりが「個」のアイデンティティを守る制度が必要だ。ライフスタイルや家族のあり方が多様化した成熟社会では、同姓もしくは別姓を選べる選択的夫婦別姓制度は基本的人権を守る上で不可欠だと思われる。(抜粋)